FXで長期保有を行うメリットと注意点

FXの取引方法には相場の変動を利用するデイトレードだけでなく、利息を積み重ねていく長期保有もある。このメリットとして、多少の相場の変動による損失であれば利息で補えるため相場の変動を注意深く監視し続ける必要がなく、取引にかかる時間を少なくできる。

外貨預金と比べたときでも有利に取引を行える。金利面では外貨預金の方が高くなる場合があるが、これはキャンペーン期間に限定されているので全体で考えればスワップの高いFX業者で運用した方が高金利になる。手数料もほとんどかからず、いつでも決済を行えるので相場の変動で損失が出そうなときに回避したり、相場が上昇したときに一度決済をして利益を確定させておけるなど利便性が高くなっている。レバレッジを1倍にして運用すると外貨預金と同じ状態で上記のようなメリットがあるが、これに加えてレバレッジを高くすれば同じ資金でより多くの利息を得ることもできる。ただし、あまり高くし過ぎると相場が下がった際にロスカットが起きて損失が出てしまうため、利用している業者のロスカットの基準と通貨の変動幅の傾向から安全に運用できる倍率に留めておく必要がある。

FXの長期保有を行う場合には相場変動で損失が起きても慌てて決済をするのではなく、ポジションを持ち続けることが重要であるが、状況によっては柔軟に対応する必要もある。スワップに対して下落の傾向が許容できる範囲であればそのまま様子を見ていても問題ないが、スワップでは補えないほどの下落が続いており、それが解消される見通しが立っていない場合には決済しないと損失が拡大し続けてしまう。スワップが高ければ利息で楽に利益が得られると安易に取引を始めたものの、損切りを行わずに膨大な損失を招く投資家も珍しくない。このようにならないために長期保有でも損切りの判断が求められると理解する必要がある。また、通貨を選ぶ際もスワップの高さだけでなく相場の変動傾向も含めて利益が出る見込みのある通貨を選ばなければならない。