FXで資産運用を図る場合の注意点
歴史的な低金利の状態が続き現代の日本において、近年、保有資産の一部を投資に回して資産運用を図る人が増えつつあります。今は、銀行に多額のお金を長期間預けてもほとんど利息収入が得られないことから、より利回りの高い金融商品へ投資して資産運用を行うことは、理にかなっていると言えます。しかし、これまで銀行にお金を預金することしか考えたことがない、という方にとって、いざ資産運用するといっても、ご自分にとって最もよい投資先が何なのか判断することは難しいかもしれません。
投資先を選定する上では、まずは、リスクとリターンを中心に考えるとよいでしょう。投資分野でのリスクとは、投資失敗により投資資金が減ってしまうことのリスク。株式投資などでも、購入した株式の株価が下落することで、保有株式の資産価値が減少するというリスクがあります。これに対して、リターンは、投資したお金に対してどのくらいの利益が得られるか、という利回りを示します。リターンが大きいということは、少額で大きな利益が得られるということ。ただし、一般にはリターンが高い商品は、リスクが高いことも多いのです。
ハイリスク、ハイリターンの金融商品の代表格がFXです。FXにおける投資対象は通貨です。ただし、日本円を外貨に換えて長期保有するのが一般的な外貨投資とはちょっと異なります。FXでは、2つの通貨のペアを売買することによる為替差益を得ることが主目的となります。通貨ペアを構成する2つの通貨の間には為替レートが存在しますが、この為替レートは毎日刻一刻と変動します。このレートの変動をうまく捉えて差益を狙うのがFX取引の基本です。また、FXではレバレッジ取引が可能です。レバレッジ取引では、差し入れたお金に対して数倍もの額の通貨ペアを取引することができます。つまり、少しのレート変動でも大きな利益を出すことが可能です。ただし、これは、逆に、想定とは反対方向にレートが変動したときには、そのレート変動が小さくでも大きな損失が発生することを意味します。これがハイリスク、ハイリターンと呼ばれる所以。資産運用を図る際には全資産を投入するなど、リスクの高い投資は抑えることが肝要です。
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